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クレスト中量型は屋根の抜けた建物の中に辿り着いた。が、敵機を見失ってしまった。辺りを見回すと同時にマシンガンの残弾数を確認する。およそ半分程度残っているため、弾切れを気にしなくてもいい筈だ。すると巨大な影が飛び出してきた。ミラージュ高速戦闘型だ。レーザーライフルを至近距離で連射してくる。こちらはコアにダメージを負ったがまだ致命傷ではない。敵が離れたところをマシンガンで撃つ。被弾した敵機のレーザーライフルは爆散した。
そこでミラージュ軽量型は左右の肩に装備されたマルチミサイルとエクステンションのマルチブースターをパージした。この狭い場所で有効な装備ではない。当然の判断だろう。
機動力が底上げされた状態で敵機は接近し、左腕に装備されたレーザーブレードを振りかぶってきた。この距離だ。避けきれるわけも無く、コアに真一文字の傷が刻まれる。だが踏み込みが甘かったようだ。大きいダメージではない。ブースターを吹かしながら距離を取り、マシンガンを叩き込む。 ミラージュ高速戦闘型は左腕でガードするも耐えられる訳がない。腕は弾かれ敵のコアに連続で着弾する。そして敵機は倒れ込んだ。
───機能を停止したミラージュ高速戦闘型にクレスト中量型「ダーティスレイマー」は銃口を突きつける。
その世界に空は無かった。
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