1.ようこそ魔法の国へ

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「な、何がおかしいの?」  私はむきになって怒った。けど、彼女はますます、私の顔を見て笑っている。何かムカつく、って思った時、 「ねえ、降りてきなよ。クッキーとか焼いたからさ」  クッキーって聞いて、私は喜んだ。だって、クッキー大好きだったから。  問題は、ここからどうやって降りよう。 「ねえ、梯子か何か持ってきてくれない?」  梯子って聞いて、また彼女笑ってた。何で笑うのか訳わからない。 「ねえ」 「ホウキで降りられないの?」  ホウキって聞いて、私はビックリした。だって、このご時世、ホウキなんて掃除で使う以外、何の役にも立たなかったから。 「ねえ、ホウキで何をすればいいの?」
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