1.ようこそ魔法の国へ

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 フワアと、風が吹いたのを。私は訳も分からず、無我夢中で逃げようとしたけど、思うように動けなかった。っていうか、宙に浮いてたから、自由に泳げなかったって言ってもいいかもしれない。  その風は、私の体を触ると、思いっきり強い風を起こし、私を空高く持ち上げた。 「うわあ、鳥みたい」  思わず叫んでしまった。だって、雲の上来たの初めてだったから。これからどうなるんだろう、って思ったら心配だけど。  でもね、きっと、悪いことの後はいいことがあるって信じてたよ。だから、怖くないと思っちゃった。  この先、どうなっちゃうのかなって思ったら、不安になっちゃった。だって、帰り道がわからなかったから。
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