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セスクは謎の光を放つ自分の右手をその青い瞳でボーッと眺めていた。
この光が何なのかは全く理解できない。
ただ、彼が物心ついたときには右手に意識を集中させると光を放つようになっていた。
用途が分からないこの光は、何かにあててもなんの変化もない。
自らの短い黒髪を弄りながら、思考回路を張り巡らせるが、やはり全く用途が分からない。
「はぁ~……」
セスクはまだ解けない謎にため息をつくと、『旨い!安い!』が自慢のそんなに旨くないカレーを食べ始める。
時刻は1時すぎ。
食堂にいる生徒はもう十数人しかいなかった。
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