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Ｎ「友達か‥‥」
ぽつり、そう呟いて
目を伏せた黄。
いま、なにを
考えてるんだろう‥‥。
Ｏ「に、し‥‥？」
俺が見つめると。
Ｎ「なんでもない」
黄はごまかすように
小さく笑ってみせた。
Ｏ「そっか‥‥」
お医者さんは
思い出したくないって
脳が強く思ったから
消えたんだって、そう言った。
気になるけど
下手に深く聞いて
黄になにか起きたら
大変だから聞けない。
俺との思い出は黄にとって
嫌な過去、消したい過去。
そう思うだけで、今にも
心は崩れそうだった。
膝の上で、ぎゅっと
拳をつくっていると。
Ｎ「大丈夫？」
Ｏ「え‥‥、なにが？」
Ｎ「‥‥‥隈できてる」
Ｏ「あー…、ちょっとね
昨日夜更かししちゃった」
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