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「び、美少女アイドルぅぅぅ?!!」
「あぁ、そうだ。お前にはピッタリだろ?」
そう、すぐに切り返されて俺は固まった。
「おいおい、何固まってるんだよ。売れっ子になれば借金なんてすぐに片付くし、お前ならぜってえ売れるぞ?」
俺の向かいの席に座ってる男、深川が気持ち悪い笑みを浮かべ、俺の顔をのぞきこんだ。
「いや…まてまてまて!確かに儲かるだろうな。だが!忘れてはならないことがある!お前、俺の性別覚えてるのかっ」
俺が必死に抗議すると、深川は何もかもわかったような顔(ムカつく!)でうなずいた。
「ああ、覚えているさ。『男』だろ」
そう、俺、丸井明人は正真正銘『男』。
この顔と身長のせぇでよく女に間違われるが…
身体も中身も17歳の男子高校生なのだ。
「だったら…っ!」
「いや、でもお前。そこらの女より可愛いじゃんww可愛ければ性別なんて、問題ナッシング!」
「なっ?!」
こいつは何を言ってるのだろう?
満面の笑みを浮かべる親友の言葉に、俺は絶句した。
するとその隙をついて、深川は俺の手を握りしめた。
「そうか、やってくれるのか!お前ならそう言ってくれると思って、ウチの親にも話をとおしてあるから!」
「っ!?おばさんにっ?」
その言葉を聞いて俺は凍りついた。
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