私と出会い

10/12
前へ
/24ページ
次へ
居間に入るとー 「…あ…。」 床にはあの叔母さんから貰った缶が 転がっていた。 …なんで? あれは…幻だったはず。 だってあの店…【なんでもスーパー】はなくなっていたんだもの。 私は缶を手に取り 缶の裏側についている説明書きを見た。 【湯に当てて一晩おきましょう。湯に当てる際に自分の欲しいものを心の中で呟いて下さい。】 …はぁ? それで何か起こるの? 私はバカバカしいと缶をテーブルの上に置いた。 …でも、晩ご飯のときも、お風呂のときも…その缶の事を考えてしまっていた。 …気になる。 私は寝る前、もう一度缶を手にとった。 振って見ても中身は音もなんもしない。 もう一度缶の裏側を読む。 …別に試してみるくらいならいいか。 私はお湯を用意し、そこに缶をつけた。 …「えっと…心の中で欲しいものを…呟く…か。」 …一人は淋しい…だから… 【一緒にいてくれる人が欲しい。】 ……ってね。 「よし、あとは一晩つけておくんだね。…。」 コレでオッケイ! …って、何マジになってんの私。 ありえないから…こんな事。 …こんなんで願いが叶うなら…世界中の人が幸せになれるじゃん…
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加