私と出会い

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こんなヘンテコなスーパーなんだか 怖いし。 私はクルリと方向転換してから一歩踏み出す。 ガシッ) 「っ!?」 「お客さん、…中に入らないんですか?」 イキナリ肩を掴まれ、 耳もとで囁かれる。 ぞくっとして私は肩に置かれた手を振り払い振り返る。 そこには 優しく微笑みかける中年の叔母さんが居た。 「あ…すみません…」 私は乱暴に振りほどいた事が恥ずかしくなって謝罪をする。 「いいえ、驚かせてしまいましたね。…よかったら、見てって下さいませんか?」 何か断わるのもな… 「あ、はい…ちょっとだけなら…」 そう言うと叔母さんは嬉しそうに微笑んで私を店の中へと連れ込んだ。 店内に入ると…そこは… 予想通り。 古びた感じだ。 …って、スーパーなのここ!? 食べ物なんて売ってないじゃん!! 売られているのはかなり年代物の 雑誌、カバン、コップ…水晶とか。 …何屋とも言えない。 「すみません…食べ物って…」 「あぁ、ゴメンなさいね!何でもスーパー…つまり、食べ物を連想させた家具屋なのよ(笑)」 「あ、そうなんですか…あ、あははは(笑)」 笑顔が引きつる… あぁ…早く帰りたい…(´Д`:) カンッ)) っ?!? 足を少しずらした時に丁度何かを蹴った。 ……缶? 「あら、まだそんなのが残ってたのね…」 缶を見るなり叔母さんは口を開いた。 私は缶を拾い上げた。 “give”っと書かれた缶。 give…贈る。 …どういう事? てか、この缶の中身なんなんだろ? …食べ物?
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