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組織の者が、立て替えているのだろう。
小さな村である。
名前があるのかないのか、ザイアムは知らない。
というよりも、興味がない。
村人たちが、ザイアムを見物にくる。
ストラーム・レイルだと噂されていた。
三十年前にストラーム・レイルを見たという腰の曲がった老人が騒いだのが、原因だった。
自分が、若い頃のストラーム・レイルと似ているのは知っている。
だが、今のストラーム・レイルは、六十歳を過ぎているはずだ。
別人に決まっているが、それでも勘違いする者が現れる。
ストラーム・レイルならば、若返ってもおかしくはない、とでも思っているのだろう。
村を出ると、村人は付いてこなくなる。
村の外でなにかが起きていて、それにザイアムが関わっていることは理解しているようだ。
ストラーム・レイルと戦っている時に生じる余波が、遠いこの村にまで伝わっているのだろう。
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