プロローグ10

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組織の者が、立て替えているのだろう。 小さな村である。 名前があるのかないのか、ザイアムは知らない。 というよりも、興味がない。 村人たちが、ザイアムを見物にくる。 ストラーム・レイルだと噂されていた。 三十年前にストラーム・レイルを見たという腰の曲がった老人が騒いだのが、原因だった。 自分が、若い頃のストラーム・レイルと似ているのは知っている。 だが、今のストラーム・レイルは、六十歳を過ぎているはずだ。 別人に決まっているが、それでも勘違いする者が現れる。 ストラーム・レイルならば、若返ってもおかしくはない、とでも思っているのだろう。 村を出ると、村人は付いてこなくなる。 村の外でなにかが起きていて、それにザイアムが関わっていることは理解しているようだ。 ストラーム・レイルと戦っている時に生じる余波が、遠いこの村にまで伝わっているのだろう。
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