プロローグ10

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ストラーム・レイルも、別の村で休んでいるようだ。 夜襲などは考えなかった。 そんなものが通用する相手ではない。 ある程度まで距離が近付くと、どちらからともなく互いの存在に気付き合う。 奇襲などは成り立たないのだ。 それに、ストラーム・レイルとは正面から堂々と戦いたい。 ストラーム・レイルが、原野の真ん中で待っている。 (……まったく) 面倒な老人だ。 いつになったら、死んでくれるのか。 いくつか手傷を負った。 ほんのかすり傷だ。 なんの問題もない。 ストラーム・レイルにも、同じ程度は傷を負わせた。 魔法ですぐに治せるはずだ。 なんの意味もない。 決定的な一撃を、互いにまだ入れていない。 『ダインスレイフ』から伸びた管が、ザイアムの腕に突き刺さる。 (……なぜ、私を選んだ?)
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