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「うーん……」
が、奴は体育座りしたままの私の頭に
何故かさっきなげて闇に消えたはずの
カップを乗せる。
「なっ、は……えっ?」
驚いて出た特に意味のない言葉に
「ねえねえ、【なはえ】ってなに?」と
けたけた笑いながら奴は私の頭の上で
どうやら多分さっきのものであろう
カップに何かを注いでいるらしい。
「!!
なっ、何をしてるの!?」
「ええ?紅茶を入れてるのさ。
君も喉が渇いているだろうし」
私の怒鳴り声も気にした風もなく
奴は(奴の言葉を信じるのなら)紅茶を
注ぎ続けている。
「そんなの要らないって!」
無駄な気もしたのだが
もう一度、今度は叫んで拒否した。
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