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くだらないことばかり考えて、
くだらないことを許されなくて、
くだらないことを最後の最後まで言われて
私は死ぬんだ。
そんなのが最後に浮かぶ言葉だなんて、
価値がないにも程があるな、私の人生。
どうりで、死ぬのも怖くないわけだ。
「怖くないのかあ」
とぼけたような声が聞こえた気がした。
──幻聴?
もしこれが実際に聞こえた声なら
不躾かもしれないが、こんな状況では
そんな風にしか思えない。
誰……。
救急隊の人?
でもそれなら落下中に聞こえるはずは──
「──だ─、遊ぼう──、──」
声は不明瞭にしか聞こえなくなり、
ところどころ聞こえなかった。
どういう、意味なんだろう──。
遊ぼう?
遊ぶって──。
私の意識は、そこでプツンと途切れた。
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