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「まぁまぁ、そうお怒りになさらずに」
なにが怒らずにだ。そもそもわたしは怒ってない。
「・・・それよりさ!また新しい情報手にいれたよ。聞きたくない?ねぇ聞きたいでしょ?」
「あぁ・・・うん聞きたい。冴子の情報いつも楽しみにしてるからね」
冴子こと飯島冴子の情報に対しての余裕は何処からくるんだか・・・
まぁ一応、相手の機嫌を損ねないように返事はしとくべきだね。
目の前で冴子が嬉しそうな笑顔をつくっているので直ぐわかる。単純な奴だ。
「今日はね~・・・最近ネットとかで微かに沸いてる『100円執事』のことだよ~。」
「100円執事?なに?100円で執事を雇えるの?」
「そそ。アタシもさ~最初は都市伝説とか只の作り話の類いだと思ったんだけどねー・・・どうやら本当に100円で雇える執事がいるみたいなんだー。しかも誰でもだよ?誰でも!」
「冴子、顔近い」
「ごめんごめん。興奮しちゃって。でさ・・・」
このあとも休み時間の間、ずっと100円執事のことについて頭にイヤほど叩き込まれた。
どうやら100円執事というのは、誰もが簡単に雇えるものではないらしい。
確かに100円で雇えるのは魅力的だけど、雇うまでの手続きが特殊みたいで・・・
まぁ私には関係無いか。
とりあえず授業受けてさっさと帰ろう。
空をみる限り、雲が嫌な感じで灰色チックに染まってるからね。
雨が降らないうちに帰らないと・・・
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