1.相沢 光

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授業が終わり外へ出てみれば、窓辺で見た光景と同じ雲だらけ。 こんな日はどんよりとした空気?いや、湿気か。湿気がジメジメとしてて辛いよね。 「しかしまぁ今日も何事もなく授業が終わって平和的でしたよー。うん。あれ?光、部活は?」 「いやさ…。別にいいかなって」 「あっそ。まぁ光の自由だよそれは。しっかし雨降りそうだね。早く帰らねば。そーいえばさー…」 「ごめん、この後用事あるんだ。急がなきゃ。私帰るね。冴子も早く帰った方がいいよ。」 「あぁ、う、うん。また明日。じゃあね」 別に逃げてるわけじゃない。確かに部活で失恋したのは事実だけれど。 それが原因で部活に行っていないわけじゃないの。 「はぁ…。私何がしたいんだろ…。」 しばらく帰り道を歩くこと数分。 今度は心の声が自分の耳にまで聞こえる。 家に帰って何かを黙々とやるという…いうなれば趣味の一つというのがあるわけでもなく。 しいてやるとしたらTwitterやline、アメーバなどの『ネットの友達』と交流するだけだ。 本当に何をどうしたいのかわからない。 いつもの日常、いつもの行動。 一日を振り返ってみればスマフォいじって、周りの目を気にしながら自分を押し殺す生活の毎日。 「下手に会話を閉ざしたりすると、仲間外れにされるリスクが高いからなぁ。…その点男子はいいよ。楽でさ。」 一人になった途端に面白いほど愚痴がこぼれる。 なんだろうね、この心理ってやつは。 「ふー…。さむさむ。スカート丈長くしようかな。」 学校指定なのが本当にイラつくが、真冬にスカート姿は流石に答える。 太ももから脚の先まで。凍り付くように冷たい。 それにだ、このスカート姿には欠点がいっぱいある。 いつ盗撮の魔の手が襲ってきているのかが分からない時がある。 気付いたら撮影されてるってこともあるみたいだし、それにJKのパンチらは希少価値が高いと同じクラスの男子グループが言ってた。捕まってしまえ。
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