ごくごく普通の高校生

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それから15年後――― 季節は、美しい桃色の花を咲かせる桜の時季。 ほとんどの学校では今日が入学式である。 一人の高校生らしい少年が自転車を光速でこいでいた。 「やばい、入学式から遅刻だ!」 少年は青ざめた顔をして言った。 少年の制服を見る限り、ほこりが一つもついて無く、新品だった。 おそらく少年は今日が、高校デビューである。
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