人生は上手くいかない

4/8
前へ
/13ページ
次へ
「何だ?今気付いたのか?彪(あきら)」 彪(あきら)と呼ばれたボサボサ男は「え!!は?」と満と赤チーム男を見る。   「…はぁ。」 呆れた満。   「…うッ」 もはや色々と感極まる赤チーム男。 涙眼がピークを向かえた。   「ひぃ~!……」 赤チーム男は色々と傷付き立ち上がり走って去って行った。 去り際の横顔からは… 涙の光が見えたとか見えなかったとか。   「ちょ…待てよ!」 ボサボサ髪の彪はボールを片側に持ち引き止めようとするが、赤チーム男は呼び止められるのが嫌か… もう自分の赤チームへ帰って行った。   「あ~ぁ」 赤チーム男を見て無表情で言う満。   「『あ~ぁ』は無いでしょ?満はん!?」 慌てながら満を見る彪。   悪びれもしない満。 「ん?他人事だし。気付かないお前もお前や」   「疲れた…」と言ってその場を後にする満。 後を追おうと小走りになる彪。   「…ちょ、何やの?って待って~や満~」   だがそこへ彪が持ってるバスケットボールとは違い別のボールが彪の後頭部へ直撃する。   「あでッッ!?」 軽く口が開いてたせいか軽く舌を噛む。   後頭部と舌噛みのせいで二重苦の彪。   「…痛~~!…一体何や!?」 涙眼で後ろを振り返る。   「ゴメン!!アキラ~ボール取って~!」 隣半分のコートを使ってた女子だった。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加