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「何だ?今気付いたのか?彪(あきら)」
彪(あきら)と呼ばれたボサボサ男は「え!!は?」と満と赤チーム男を見る。
「…はぁ。」
呆れた満。
「…うッ」
もはや色々と感極まる赤チーム男。
涙眼がピークを向かえた。
「ひぃ~!……」
赤チーム男は色々と傷付き立ち上がり走って去って行った。
去り際の横顔からは…
涙の光が見えたとか見えなかったとか。
「ちょ…待てよ!」
ボサボサ髪の彪はボールを片側に持ち引き止めようとするが、赤チーム男は呼び止められるのが嫌か…
もう自分の赤チームへ帰って行った。
「あ~ぁ」
赤チーム男を見て無表情で言う満。
「『あ~ぁ』は無いでしょ?満はん!?」
慌てながら満を見る彪。
悪びれもしない満。
「ん?他人事だし。気付かないお前もお前や」
「疲れた…」と言ってその場を後にする満。
後を追おうと小走りになる彪。
「…ちょ、何やの?って待って~や満~」
だがそこへ彪が持ってるバスケットボールとは違い別のボールが彪の後頭部へ直撃する。
「あでッッ!?」
軽く口が開いてたせいか軽く舌を噛む。
後頭部と舌噛みのせいで二重苦の彪。
「…痛~~!…一体何や!?」
涙眼で後ろを振り返る。
「ゴメン!!アキラ~ボール取って~!」
隣半分のコートを使ってた女子だった。
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