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魔王に、今やっと、会える。
_______皆。今まで有難う。
死ぬかもしれないけど、今まで楽しかった。
「…………彼奴等が居たら、『辛気臭い事言うなよ、人生、これからだろ?』とか言いそうだな……」
ホントに。これからだ。
「行くか……」
*魔王*
「勇者♪勇者♪勇者くんはまだかなー?」
「落ち着いて下さいよ。魔王様」
何ですってー?
「私は落ち着いてるわよー。ふふん」
「はいはい。もう。仕方のない魔王様ですね……」
「ふふん。我について来た事、褒めて遣わそう!」
「ははーっ。ありがたき幸………違いますよね?!」
ん?あれ?
「あは☆ばれた?……勇者くん、遅いなー。まだかなー」
「やれやれ……」
と、他愛ない会話をしていると扉が開いた。
「ん?噂をすれば、影が射す……って事ね!」
「私は、隠れてますね」
*勇者*
扉を開けると。
「こんにちわ。勇者くん」
目の前にそれはそれは、綺麗な女性が居た。
「あ?ん?え?ど、どちら様で?」
「私?私はね。魔王だよ!」
「へぇ………」
って。ん?え?ちょっと、待ってぇぇぇえ!
「本気でぇぇえぇぇぇぇぇぇ?!」
叫んだら、自称魔王が光速とも云える速さで、耳を塞いだ。
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