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睡眠に見切りをつけた私は、同じく小さく電灯をつけて小説の続きを読むことにした。
それに気付いたのか、隣の席の人が私に目を向ける。
「すみません、起こしてしまいましたか。」
あまりに申し訳なさそうな声色で、一言でも注意したい気持ちが失せてしまう。
「いえ、大丈夫ですよ。小説の続きが気になってしまって。」
高校時代から読み倒している小説を少し持ち上げてそう言った。
相手の表情ははっきりとはうかがえないが、少し和らいだ気がする。
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