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気が付くと僕は赤ん坊だった。
そこは前の世界とは違った。
そう……。
その世界は『魔法』があった。
そして前とは違い両親がいた。
前世の僕の両親は僕が幼い頃に二人とも死んでいて僕はいつも一人だった。
前とは比べ物にはならない位の温かい日常。
嬉しかった。
幸せだった。
それなのに……。
「……お前達の魔力を頂くぞ」
「うぐっ!?グァァァァァァァァ!!!!!!」
「ああァァァァァァァァァァァァ!!!!」
「お父さん!?お母さぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
ハンマーを携えた少女に、僕の幸せな日常は脆くも崩れさった。
リンカーコアを奪われ頭を砕かれたお父さんとお母さんは地面に倒れる。
「うっ……お父……さん。お…母さん…………なん…で?」
「我等が主のためだ」
やっと手に入れた日常なのに……。
やっと手に入れた幸せなのに……。
なんで?なんで?なんで?なんで?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?ナンデ?
「ゆる……さない…」
僕の日常を奪ったコイツを。
「僕は……俺は…………」
僕の幸せを奪ったコイツを……。
「……お前を絶対に許さないッ!!!!!!!!!」
「……主が呼んでいる」
空を飛び消えるアイツを見ながら俺は叫ぶ。
「殺す!!お前だけは……絶対に殺してやるよォォォォォォォォ!!!!」
呪いのように叫ぶ僕の声は墨のような色をした空の中に消えてゆく。
それが幼い頃にミッドチルダで僕が誓ったことだった。
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