とあるハンターの話

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とあるハンターの話

よお、俺の話を聞いてくれよ。 もう何年前になるかな・・・・・・? まだ俺が村でハンターやってた頃だから、少なくとも5年以上は前だな。 今ぐらいの季節だった。 あるハンターがフラッとウチの村にやって来たんだ。 そいつは変な奴でな、村の集会所の扉を開け放って一番にこう言ったんだ。 『トリック オア トリート?』 意味わかんねぇだろ? だから皆、『は?』ってなったんだ。 皆、『変な奴が来た』って顔をしてたよ。 そしたら、俺達の雰囲気を見てとったのか、そいつは 『ああ、すまない。 恩人の癖でね、扉を開けるときは必ず言っているんだ』 そう言って、受付に歩いて行った。 そして、受付嬢と小声で会話し始めたんだ。 俺はたまたま、近くに座っていたから、少しだけだが聞き取れたよ。 まず、そいつの名前は『ジャック』 村に来た理由は、恩人を探しているから。 笑えることにその恩人、名前が『ジャック』なんだってよ。 しかも身に付けてる装備もほぼ同じらしい。 これじゃまるで、自分を探してるみたいだろ?
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