第二幕 出会い

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「雅成が女人の素晴らしさに気づくのいつだろうか??」 と良和は雅成を見ながら、笑いかける。 「そんな考え、余計なお世話だ。 私は政略で出会えばいい」 「そんな考え、あり得ないよ…。 君は左大臣の嫡男なんだ。 いづれかは左大臣になれるんだ。 だったら、どんな女人でも、付き合える」 「父上だっていつ、左大臣から失脚するか分からない。 そんな栄光に頼る気はないし、もしそれで政略結婚すらできなくなったら、私は別に結婚しなくてもよい。 そう思うだけだ」 「君はなんでそうなんだ…」 良和がいつものように哀しげに嘆く姿を見ながら、雅成は席を立った。 「私めはここで帰らせていただきます。 今日は雨が降るらしい。 早く降る前に帰り、家でゆっくり雨音を楽しみたいから、失礼いたす」 そういう意味の歌を1つ歌い、その宴をやっていた屋敷から消えていった。 その姿を見ながら、良和たちは 「あの歌を歌う才を女人に向けたら、素晴らしいのにな…」 と嘆くのだった。
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