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何故、あたしは紅香と離れて暮らしていたのだろうか。
そして、あたしを育ててくれたあの母親は一体誰なのだろうか。
舞香は紅香に聞こうと口を開けた。
しかし、聞くことを紅香によって遮られた。
「紅子姫の願い一つ叶えたり」
その言葉の意味は分からない。
しかし、とても切なく聞こえた。
紅子姫というのは誰のことだろうか。
そう思ったとき、舞香の体がぐらりと歪んだ。
「紅子姫と雅成さまの運命を知らないとこの神社では生きれないわ…。
舞子姫の生まれ変わりよ…」
舞香の耳にこの言葉が入ることはなかった…
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