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翌日、久々に白鳥団長も混じえて調査へと向かった。今日で黒球調査は七日目、翌日からは進化生物(ノット)の討伐及び生態調査にまわることになる。
というような事を考えながら紅い斑点の広がり具合を見て、他に何か変化がないか調べた。これといって変化は見られなかった。
今日も手がかりがつかめなかった。いつもなら進化生物(ノット)に襲われる危険があるから日が落ちるとすぐ引き上げるのだが、今日は違った。
白鳥団長がなかなか戻ろうとしない。早く戻らないと夜になって夜行性の進化生物(ノット)がうごきだします。早く戻りましょうと、白鳥団長を急かした。
『大丈夫だ!僕が皆を守ってやる!それより今は、黒球の謎を解くのが先だ!滅亡の日は確実に近づいているんだ。』
その言葉を聞いて皆違和感に気づいた。俺の中で違和感は明確になった。そして、ある疑問がうまれた。
『白鳥団ち』
俺の話に誰かが割って入ってきた。
『ぐぅあ゛あ゛ぁぁぁぁ!!!』
進化生物だ。しかも厄介なことに夜行性の進化生物だ(夜行性の進化生物はずば抜けて獰猛なのだ)。
するとまた、白鳥団長が
『皆、逃げろ!僕が囮になる!』
この言葉で全員が確信した。
“コイツは白鳥団長じゃない”
白鳥団長なら仲間に迷惑をかけないように一目散に皆で逃げることを選択するはずだ。自分が犠牲になるなんて絶対にしない!仲間の為に犠牲になるのはただの自己中心的な考えだ。白鳥団長を残し、逃げて生き残っても、何一つ救われないんだ。
すると、白鳥団長(偽・仮)は進化生物に立ち向かっていった。明らかにこの前のと体捌きが違う。脚力、腕力、剣捌き、ガン捌き全部が圧倒的に上がっていた。
気がつくと白鳥団長(偽・仮)は進化生物を倒し終えていた。圧倒的な強さだ。進化生物一体とはいえ二人係りでも相当時間がかかったのに、十分とかからずに‥‥。
僕は決意した。
『白鳥団長‥‥いや、そこのお前!お前、白鳥団長じゃないな‥‥誰だお前!!』 すると以外にも白鳥団長(偽・仮)は即答した。
『何を冗談いってるんだ。ふざけている暇はないぞ。早く黒球の調査をするぞ!』 と、返り血を拭いながら小馬鹿にしたように言った。
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