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『それだ!白鳥団長(本物)はそんなこと言わない!そんなこともしない!根拠はないがお前は白鳥団長じゃない!!』
と、言い切った。
すると、白鳥団長(偽・仮)は眉間にシワを寄せ怒鳴った。
『なぜそんな根拠のないものを信じる!それにおまえは僕について何も知らないだろう!』
確かに白鳥団長が本部で一緒に働くようになってまだ二ヶ月ちょいしかたっていない、何を知っているかと言われると答えられないだが
『おまえは‥‥白鳥団長じゃない!!!』
そんな話をしている間に白鳥団長(偽・仮)の背後に何かの影が見えた。最初は何か認識出来なかった。だが、それに気づいたときにはもう遅かった。
『白鳥団長(偽・仮)危ない!!!』
その直後白鳥団長(偽・仮)はまるで空き缶を潰すがごとく簡単に捻り潰された。
『きゃぁぁぁ!!!』
グループの中で唯一女性である沖田さんが悲鳴を上げた。だが、悲鳴はすぐに止んだ。白鳥団長(偽・仮)の亡骸から出ていたのは、赤く流れ巡る血流ではなくネジやら鉄板といった金属が白鳥団長(偽)から剥き出しになっていた。
予想があたっていた。が、改造人間にされているとまではわからなかった。なぜ気づいてやれなかったのかと自分を悔いた
『スバルさん!逃げますよ!!』
ふと我に返った。そして、沖田さん達が走って逃げて行くのが見えた。俺もそれに続いてにげた。
翌日、正式に白鳥団長の葬式を行なった。短い間だったが白鳥団長は俺たちのいいリーダーだった。‥‥‥‥ありがとうございました、白鳥団長。どうか安らかにお永眠(ねむ)り下さい。
焼香のユラユラとあがる一筋の煙がやけに目に滲みた。その日は焼香の煙を言い訳に泣きわめいた。
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