黒球

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翌日、早速グループに別れて地上(そと)へ調査に向かった。今日僕等のグループはアイツ(黒球)の調査に向かった。 『で…でかいな。』 『そうですけど、何度も見てるのでもう気になりません。…もしかして白鳥団長、初めて実物大をみたんですか?』同じグループの沖田がバカにしたような口振りで言った。 『実は初めて見るんだ。』 『そうなんですか。』そんなどうでもいい会話をしながらも調査をした。収穫はゼロだ。あるとしたら真っ黒だと思っていたアイツ(黒球)に小さな紅い斑点を見つけた。限りなくどうでもいい情報だ。とにかく収穫は何もないまま今日も調査を切り上げた。 真夜中、突然白鳥団長から収集がかかった。急いで支度して本部に向かった。どうやら僕等のグループだけが収集をかけられたらしい。最後に来たのが僕らしく、僕が来るやいなや話を始めた。 『急な収集で悪いと思っている。寝ていた人もいるだろうが、急に話すことが出来たんだ。』 本当に急な話が多いひとだ。と、適当なことを考えている間に白鳥団長ははなしを進めた。 『今日の調査で……』とおもったら、いきなり黙り込み、話すことをしぶった。どうやら重要な話らしく今、話をまとめているらしい。 『皆、驚くようなことがあっても最後まで黙って聞いてほしい。』はなしの腰を折って驚くような事をいうのか。それならなぜ、僕等だけをよんだんだ?全団員収集をかけたほうがいいんじゃないのか?と思いながらも『はい』と答えた。 すると白鳥団長は、溜め息をついて話始めた。 『近いうちにこの星は滅ぶ。』 『……え!?』 びっくりしすぎて意味がわからなかった。だが、そんな僕らを他所に話を淡々と進めた。 『詳しい時間や日はわからないが、あの紅い斑点は間違いない、前触れだ。』 沈黙した。頭のなかが混乱している。根拠のない言葉なのに、心は動揺している。その動揺を無くそうと気をまぎらわせるが、イメージが頭から媚びりついてはなれなかった。
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