黒球

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『‥‥!?』 頭が今の状況に上手くついてきていない。僕はまるで何かを探すように手探りをし、状況を把握しようとした。ようやく気がついた。僕は右腕を代償に、進化生物の討伐方法を偶然発見した。そして、進化生物の一体を討伐した。外の皮膚が硬い分、体内は柔らかく弱いらしい。 『なんで死ぬ決意までした後にこんな発見をしてしまうかなぁ~。‥‥‥‥帰らないといけなくなったな。』 溜め息混じりにボソッと呟いた。けど、内心は歓喜に満ちていた。まだ、生きる事ができる。生きて皆の元に帰れる。死ななくて済む。だが、油断大敵!気を引き締め再び進化生物に挑んだ。だが、進化生物の学習能力は思っていた以上に高かった。明らかに噛みつく事をしなくなった。かなりやっかいだ。口を開かなければ弱点は無いに等しい。 僕は防戦一方で、ただ逃げ回る一方だった。再び、足が上手く動かなくなってきた。そして最悪な事に、つまづいてしまった。すかさず起き上がり、自力で攻撃を避けた。がもう一方の進化生物が砂漠の砂で目を潰してきた。見事にやられてしまった。 『今度こそ確実に死んだな。』 そう呟き、死を決意した。そして、レーザーガンを離し、無防備になった。 『グウア゛ア゛ァァァァ!!!』 物凄い鳴き声が聞こえた。だが、砂で目がやられててどうなっているのかがわからない。すると、聞き覚えのある声が聞こえた。 『スバル、良く足止めしてくれた。生きていてくれた。お前は休んでいろ!と言いたいがこの数はきついてつだってくれ!』 白鳥団長の声だ。戻って来たんだ。 『白鳥団長、目薬か水もってませんか?目をやられて。』 『水ならあるぞ!』 『貸してください。』 すると、白鳥団長は攻撃を振り切り水を僕目掛けて投げた。あまり見えなくて取れなかったが、すかさず拾って目を洗った。 次は目をやられないよいにゴーグルをかけた。白鳥団長は既にゴーグルをかけていた。 『白鳥団長、僕が目を潰しますので進化生物がもがいて口を大きく開いたら口目掛けて連発してください!』 『わかった。‥‥スバル!』 『はい!』 『まだ体力は残っているか!?』 『正直、後五分くらいしか動けないです。』 『残り五体‥‥十分だ。』
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