第一章 事件〈ハジマリ〉

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更に良平は続ける。 「一連の事件の共通点は、いずれの死体も『首から上が斬り飛ばされ』て『腹部に大小の内出血の跡』それに、『原型も残さないほど切り刻まれた頭部』です」 あまりにもおぞましい殺し方に、部屋の中は静まり返る。 「……スプラッタやな……」 木下がポツリと呟く。 「『スプラッタ・ジャック』 今回の事件はこう呼ぶで」 ちなみに、木下は少々、二次元に毒されているらしい。……チラッと見えたハンカチに、深夜アニメのキャラが描かれていた。 「……まぁ、名前がある方が呼びやすいが……」 木下のネーミングセンスの無さに呆れ返る一同。 ……誰も反対しないという状況には、少し頭痛を覚える。
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