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「ん? よく見ればずいぶんボロボロだにゃ。どれ、治してやるかにゃ」
レオがごく自然に魔力を取り込む姿を見ながら(ああ、やっぱりキレイだなぁ)とぼんやり考えているといつの間にか身体中の痛みが消えていた。
「え? あ、……痛くない」
「二度も落ちてくるのを受けとめてもらったからにゃ。
助けてくれたお礼だにゃ」
「そんな!
助けていただいたのは僕のほうです。あのままだったら瓦礫に潰されていました。
……本当にありがとうございました」
妙なところで義理堅い猫にラピスは恐縮しながら頭を下げた。
「にゃ、お互い様というやつだにゃ」
そう言うとトコトコとラピスの前に歩いていって右手を差し出した。
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