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「あー………腹減った。そろそろ食べに行こうか」
「はいっ」
「………俺の奢りだからな?さっきとは意味が違う。今度は、会社の部下としてではなくて………ちひろの彼氏として、ご馳走させてくれ」
「………そんな事言われたら、断れないじゃないですか………」
「断らせない為に言ってんだよ」
「いじわる………」
いや、超優しいやん。
「………黙って奢られとけ。彼女」
「………なら、私は今度ご飯作ってあげます。彼氏に」
「ああ、いいねそれは。楽しみだ」
「………ぁっ、でもシュウさんが前に自分用に作ったお弁当、すごい美味しかったし………あんまり期待しないでくださいね………?」
家事スキルカンスト主人公。
「こういうのは愛情込められてるかどうかが大事なんだよ。俺の為に作ってくれたっていうその事実が、な」
「………愛情なら、なんとか………が、頑張ります」
「じゃ、今日の晩御飯は期待しとこう」
「え゙」
「あ、何?なんか用事ある?」
「と、泊まっていいんですか………?」
「好きに使っていいって言ったべー。てゆーかこの家に一人はマジで時折寂しくて仕方無いからさー」
「………なら………お言葉に甘えて………」
「ん」
「………あ、でも私着替え………」
「………下にコンビニもあるから。下着だけでも買っておけ。後は………車出してやるから、着替え取りに行こうか」
「はい………」
「明日、デート行こうか」
「ぁ、は、はいっ!」
………なんか楽しくなってきた。
いや、やっぱいいなあ彼女が居るって。
心に潤いがあるよね、ただ癒されるだけじゃなくて、なんか別のさ。
「………」
「………」
「なんかニヤけそう」
「私もです」
「あー………なんか、仕事頑張れそう」
「オフィスラブってやつですよね」
「そうねえ………まあ、会社では二人だけの秘密、な?」
「まあ私刺されちゃいそうですしね」
「………」
あらやだ。否定出来ない。
「………絶対にバレたらダメだな」
「ですねぇ」
「………お前一人くらいなら守れる。だけど、お前だけじゃなくてアイツらも守らなければならんのが、この仕事の辛い所やね」
腐ってもプロデューサーだもの。
「ぁ、優先はしてくれないんですね………」
「………まあ、お前がそれを望むなら、それでもいいけど………」
「………保留で」
「ああそう?」
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