章タイトルとか考えてらんねえ

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「「行ってきまーす」」 「コンビニ寄る?」 「なんか食べるんですか?」 家出たら敬語。 仕事モードって奴。 「………いいや。事務所着いたらコーヒー煎れて」 「仕方ないですねえ」 出勤は車。 所在は高層マンションという事にしとこう。 さらに後々来るであろう大人数お泊まりイベントに備えて最上階とその下のツーフロアまるごと部屋として使うというセレブリティな自宅という事にしよう。 都合がいいからな! 芸能プロダクションの朝は早い。 てゆーか従業員少ないし、更にその少ない従業員が同棲なんかしてるもんだから二人とも早い。 何故早いかというと、単に誰よりも早くに来て事務所の鍵を開けるという、ただそれだけの理由。 その日県外ロケでもあるようなアイドルでも居れば、明け方から事務所を開けたりしておく必要があるワケで。 そういう意味では、今日はまだ遅い方だったりもする。 「はい、コーヒーです」 「ん。さんきゅ」 「今日は誰が一番最初に来ると思いますか?」 「三船さんじゃねーの?昨日休みだったから割と早寝早起きしてくるんじゃね?こっちで一人暮らしするようになってから目覚めが早くなったって言ってたし」 「目覚めが早いって………ストレスとかじゃないですよね?」 「いやー。一人暮らし始めた頃に家で一緒に呑んだけど、だいぶ寝付きいいぞアレは。酒でも入ろうもんならコロッといっちまいかねん」 「………呑んだんですね」 「………」 「アイドルの家で。二人で」 「………一人暮らし始めた頃って、寂しいやん?」 「その寂しさにつけ込んで?」 「んな事しねーよ!てゆーか三船さんに失礼だろが!俺なんか相手にするかよ」 「うるさいにぶちん」 「………そろそろ、その、なんつーの?アイドルが俺に惚れてる事前提みたいな物言いやめようぜ………?」 「だからにぶちんって呼ばれるんですよ………洞察力あるくせに、なんでそういう事わかんないかなあ………」 「………根拠はなんだよ」 「女の勘」 「………立派な勘だこと」 「バカにしてますね?なら、女の勘で予想しましょう。一番最初に来るのは………そうですね。拓海ちゃんかな?」 「大穴じゃねーか………はずれたらどうする?」 「スタドリ無料プレゼントで」 「………まあ、俺も得するからいいや」 「シュウさんが外したらスタエナ10本ずつ買ってくださいね」 「………鬼!悪魔!運営の犬!」
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