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レオンはアガットの腰を抱えて、その両足の間に片膝をねじ込んだ。
「アガット…お前が欲しくて堪らないっ…」
「レオ…ン…!」
内腿に押しつけられた昂りを感じて、アガットの頬にかっと血が登った。
欲望を隠さない切羽詰まったレオンの声に、ぞくりと身体が震えた。
怖いのは俺自身だ。
いけないと分かっているのに、拒む事が出来ない。
初めてキスを交わしたあの日から、悪夢を見なくなった。
代わりに。
レオンのこの腕に、この胸に、…夜毎抱かれる夢を見る。
「…レオン…っ」
アガットはレオンの肩にしがみつくように腕を回した。
すぐにレオンの顔が下りて来て、目を閉じる。
アガットは顎を持ち上げて、せがむように唇を押し当てた。
キスだけじゃ足りない。
もっと触れて欲しい…余すところなく全部。
このまま何もかも忘れて、どろどろに溶け合ってしまいたい…。
戸惑う程の激情に駆り立てられて、アガットはレオンのシャツを握りしめた。
口づけを交わしながら、…互いの鼓動が混じり合うのを二人は感じていた。
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