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時限爆弾…!
「…デレクっ…!」
キーファーが激しい怒りに顔を歪めて、ぎりっと奥歯を噛んだ。
初めから、これが目的だったのだ。
タイマー表示は、すでに一分を切っていた。
「皆、俺から離れろっ!」
ケニーが怒鳴った。
52:00
「キーファー!」
キーファーに駆け寄ったルカが、その腕を掴む。
47:00
素早くケニーに近づいたダリオが、その肩を掴んで床に引き倒した。
「親父っ!?」
「すまんな、ケニー。わしと死んで貰う」
声を上げたケニーに、そう告げたダリオが覆い被さった。
どこまで爆発を弱められるかは分からないが、被害を最小限に食い止めるにはこれ以外方法は無い。
21:00
「スコルピオのために死ねるなら、本望ですよ」
ケニーは微笑った。
16:00
「ルカ、後は頼んだ」
「ああ」
にやりと不敵に笑ったダリオに、やはり笑って答えたルカはキーファーを抱えて駆け出した。
08:00
「…親父っ…!ケニーっ!」
キーファーの悲鳴に近い叫び声が響いた。
00:00
ドオオオオオンッ
凄まじい爆発が巻き起こり、プレイルームは炎に飲まれた。
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