耳を塞いで、なんにも聞きたくないの。

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はとりとことりは2年前から二人暮らしをしている。 元々高校を卒業してから独り暮らしをしていた兄はとりの家へ、高校に入学すると同時にことりが転がり込んだのだ。 兄が家を出てから、彼とことりは連絡を一度も取った事が無かったが、はとりは、妹であることりにだけは甘かった。 兄妹喧嘩もほとんどしたことがなく、ただ甘やかしているわけでもないのだが、 夕飯の買い物で悩んだ時は迷わずことりに連絡して食べたい物を聞くし、課題に手詰まれば仕事の合間に丁寧に理解するまで教えてくれる。 一緒に住むとなった時だって、久しぶりに連絡を寄越したかと思えば「住ませて」と言い放つことりに、彼は低い掠れ気味の綺麗な声で一言「いいよ」と答えた。
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