1221人が本棚に入れています
本棚に追加
そうだった。
あたしが、新選組の夢と護の悪質な悪戯で遅刻気味だったのに、重ねて通学路で清羅と雑談タイム取っちゃったから、完全に遅刻だわな、こりゃ。
まあ、今更慌てても、ねぇ。
「もういいか。この際。」
「そうだな。」
流と清羅は、特に速度を変えるでもなくただ歩いた。
けれど、ふと、浮上した問題が一つ。
「ねぇ、ラーちゃん。一限何だっけ?」
「…日本史、だったか?」
よくねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!!!!!!!!!
もういいか、何てどの口がほざいた!?
あァ!?シバくぞ、ゴラァ!!
ん?ナニ?あたし?
よおし、30秒前のあたしを殺しちゃうゾ★
って、そんな場合じゃなかった!
「ラーちゃん!走るよ!」
「そのテンションの盛り返し方はなんなんだ…」
流と清羅は学生の姿がない通学路を、お嬢さん方パンツ見えてますよ、って云われそうな勢いで全力疾走したんだけど、勿論間に合う筈がなく。
世界一楽しい日本史の授業を廊下で立って過ごさなくてはならなくなったあたしが、号泣したのは云うまでもない。
最初のコメントを投稿しよう!