聖都ユグドラシエル

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やっぱ小さな村よりは都の方が情報もあるし、何より元世界樹を見てみたい。確かに金も必要だが都内なら野宿も安心出来るかな? と考え 「聖都に行ってみたいな。金は明日仕事探してみるよ。」 考えを言うと、奴は頷き 「金は森で拾ったものをギルドに換金してもらえばいい。多分それで金はどうにかなる。あとは行きながら教えてやる。」 立ち上がり角の暗い部屋に入っていき、籠と何かの毛皮で作ったマント?みたいなのを渡してくれた。「くれるのか?」と尋ねると「それ以外に何がある?」と聞き返され礼を言う。 マントを羽織って籠を担ぐと奴が「よし、行くか!」と行ってずんずん先にいってしまう。慌てて着いてく俺は滑稽な姿に見えるのかもな? 奴に着いていきしばらく歩くといきなり話しかけてくる。 「これから俺が指差したらそれを籠に入れていけ。拾えばお前のものだ。先に見つけたとは言え手をつけてないからな?あとはこの森の事はあまり他言するなよ?人間が知れば欲のために荒しに来るだろうからな。旅の途中で拾ったとしろ。剣も持ってない旅人などいないだろうがな?がははは」 と笑いながら進む。あとは自分で言い訳考えろってか?どうするかな?何か良い武器的なのを拾えればまだ話は別なのだが。 考えながら後を着いていくと立ち止まり指を指す。指した方を見ると少し大きめの黒いキノコがあり拾う。そして進む。指を指す。拾う。を繰り返しながら進むと森の先に平原が見え、その先にバカでかい木の切り株?的なのが見えた。 「やっとユグドラシエルが見えたか。ここから見えてるのが元ユグドラシエルだ。その中に聖都がある。入り口は数十あるが番号が振り分けられてるから覚えとけよ?入った番号と同じ番号じゃなけりゃ出られないからな。さて、まだまだ歩くぞ!まだ籠もいっぱいになってないしな。」 と言ってずんずん前に進む。籠は俺の上半身的な大きさだからなかなか入る。そして中は半分は入っている。営業で鍛えた足がなければねをあげてるだろうな。 と汗を拭いつつ歩く。 平原でも出っ張りの下などに卵やら何かの草やらを拾わされながら歩き、籠いっぱいになったと同時に奴が止まる。 「ここまで来たらあとは人間のテリトリーだから心配はいらないぞ。あと、俺はここまでだからあとは自分で行け。最後に。」 こちらに振り返り昨日見せた真剣な表情でこちらを見る
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