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自分でも無理があるか?と思ったがハゲは頷きながら
「なるほどな。まぁ、お前さんは武器の手入れとかしてなさそうな顔してるもんなぁ。それに運だけは良さそうな顔でもあるな。」
と腹立つことを本人の目の前で言いやがる。どんな顔だよ!?とツッコミたいが頬をひきつらせるだけで済ませる。そんな俺を知ってか知らずか…知らないな。親父が本題に入る。
「んで、籠の中身の鑑定だったか?お前さんの身の上も分かったし鑑定に入るぞ。」
と台に置いてある籠の中身を台に広げていく。時より「ほう。」や「はあ!?」やら「嘘だろ!?何故腐ってない!?」とか聞こえた。
俺は唸ってるハゲを見てそんなに良い素材なのか?と思ってると険しい顔したハゲがこちらを見て口を開く。
「お前さんこれらをどこで拾ってきた?ここらじゃ見れない素材もあるぞ?」
と聞いてきた。だが、俺は奴との約束…誓約かな?それがあるので絶対に言わない。しかし、こちらに自生はありえない素材があるらしく誤魔化しは効かない。だから…
「秘密だ。俺はほいほいとレアな物がある場所を教えない。だが、もう全部採り終わったから教えても意味がないな。種がない場所に同じ物は生えない。分かるだろ?」
と言うとハゲは何か言いたそうだが、俺は何を聞かれても答える気はない。ボロを出さないようにするには黙秘か逃亡が一番だ。
「はぁ。分かった。何を聞いても教える気がないのは雰囲気で分かる。ならば何も聞かない。自生場所はな?それと、ここらで自生していないのは俺個人が買い取りたい。ギルド価格より高く買い取るし、これらの素材をギルドカード作るまで買い取るのを待ってやるから、俺個人に売ってくれ!頼む!」
と光る頭を下げる。照明がハゲの頭の真上にあり、正直うっとおしい。なのですぐ了承した。それに、待遇が良すぎるからこれを下げさせないためにも。
ハゲはバッと顔を上げ「ほんとにいいのか!?」と詰め寄ってくる。こちらがそう言いたいぐらいなのだが、そこはハゲに詰め寄られててもキモいだけなので「良いから!!だから離れろ!!」と言って引き剥がす。
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