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「はぁ~…笑ったわ~。じゃあ、喰うか~。」
と言ってのしのしいじけてる俺に近づいてきた。
俺はその言葉で現実に戻されさっと奴を見て青ざめる。弱肉強食。この言葉通りだと俺は補食される。俺は無意識的に警戒体勢で奴との距離をとる。
「俺を…俺を喰うのか?」
と一応聞いてみる。すると奴は笑った時みたいに表情を歪め
「お前を食ったって美味しくない。そこの木の根元にお前より美味い物があるからそれを食う」
と俺の真横にある木に向かって歩きキノコを食べ始めた。嘴でつつくように。
そこで漸く俺は気付く。
「お前喋れんの!?」
すると奴はバカを見るかのように顔を歪め
「あ?喋ってんじゃん。人類はそこまで頭悪いのか?それにこの森にも来るとか考えらんね。それにお前は成人してるのにこの森に来てる。よっぽどの愚か者だな」
と呆れが見れる声で言ってきた。
俺は全く分からず質問責めをした。
「だって人間じゃないだろ?なんで喋れるんだよ?それにこの森は何?どこ?人がいるとこは?まず○○に戻って仕事しないといけねえんだよ!」
奴は最初は馬鹿にするような顔していたが会社の名前を聞いたとき意味わかんないといった表情をしていた
「確かに人間じゃない。獣人だからな。だから喋れるんだよ。それにこの森は我ら獣人と狂暴な獣がいる森だ森の入り口に獣達が群れていたはずなんだがな?まぁいい。んで○○ってどこにあるんだ?また新しい村を作ったのか人間は?」
無知な人間なのだろうと獣人は丁寧に教えて質問を返してきた。
「○○は俺の働いていた会社。場所は…」
と場所を教えても獣人は「は?そんな村や都は聞いたことないぞ?最近出来たのか?」と全く知らないようで場所は昔からその名前のままだと言っても知らないらしかった。逆にどんな場所を知っている?と聞いたら
「ふむ。アルペリエ王都、ラシエル公都、バリジタ聖都がこの森から近いし獣人もいたか」
と地球にない首都みたいな名前を出してきた。そこに焦って俺は「地球にそんな場所あんのか!?」と言ったら奴は
「地球?なんだそれは?また村か?人間は平原を全部村にする気か?」
と地球を知らないような口振りだった。そこですかさず俺は
「地球は俺達の住んでるこの世界の事だぞ?」
と言った。言ってしまった。奴は顔をしかめて
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