迷子

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「人間はこの世界の真名さえ忘れたか?この世界の真名は神世界ラグドシエルだぞ?世界樹ラグドシエル跡を国として管理してるのも人間だろ?大丈夫か人間は?やはりエルフやシェリエの長に任せた方が良かったか?」 とわけわかんない単語を言い出した。そして俺は気付いた。神隠しと思ってたこと。神隠しとは異世界に繋がってると言われてたこと。そして、神隠しにあった人は帰ってきていないと言われていること。 まさか本当に異世界に通じていたとは…。帰れない…か。ん?刺激を求めていたんじゃないのか俺は?今の状況もろに刺激的だろ?なら楽しめこの状況。俺はこの世界について何も知らない。なら知ればいい。どうやって? 「旅……っか。」 「おーい。聞こえてるか?旅ってお前旅してるのか?」 考えが口に出たとき奴の声に気付いた。そこで奴の存在に気付いた俺は答えた。 「あ?ああ、今からこの世界の事を知るために旅をしようかとな?俺はこの世界を知らなさすぎるから」 肩をすくめてやつに言うと、奴は微笑んだ表情で 「お前の考えだと人間は忘れてしまっているからな。本当の事を知ることは良い事だ。良い事も悪い事も知ってそれでお前がどうするかは知らないが、分かったことを活かす事が出来ればこの世界は変わるかもな」 と遠い先を視るような顔をしながら言ってくれた。俺には神聖な存在に見えたが一瞬だった為気のせいとして自分が異世界人かもしれないことを教えた。驚くかと思ったが「だから無知なのか」と納得された。 それから何故か「ならお前は家がないのだろ?我が家にこい。そこで少し過去を話してやろう。それに今日はもう人里にも行けないだろうから明日連れて行ってやる」と言われ引きずられながら家とやらに連れていかれた。
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