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「あたし知らなかった…!」
「あ? なにを」
「沖田がそんっなに変態だったなんてッ!!!」
「さっきから意味わかんねぇぞお前…」
「分かるわっ!!」
あたしと沖田が痴話喧嘩を始めると オジサンがため息をついて毛の少ない頭をかいた。
「まぁまぁまぁお二人さん。とりあえず一緒に背中流しあえば全ては丸くおさまりますから。今から男湯と女湯の仕切り外してきますから、ね?」
それだけ告げて奥へ行こうとするオジサンの後ろ襟をあたしが瞬時に掴んだ。
「オジサン……余計なことするとマジで毛根殺しますよ」
「…た…助けてください…お侍さん方…!」
「里紅だめ!! 一応役人だから市民脅迫しちゃだめ!!たとえもう死にかけた毛根であっても…!!」
あたしは永倉さんに羽織締めにされようやくオジサンから離れた。
「とにかく!! あたしは女湯入ります!! 混浴も認めません!!」
「えー」
「それじゃあまた後で!!」
あたしはみんなに釘を指し女湯の暖簾をくぐった。
全く…。
さすがにここまでこれば大丈夫だよね。
あたしは躊躇いながら着物を脱いでお風呂へ行った。
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