第7章 さよなら…?

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「る~るるる~♪」 ある日の昼下がり。 あたしは屯所の前で打ち水をしながら小唄を歌っていた。 あたしが作詞作曲のテキトーなやつをね。 で、最後の締めはやっぱり…。 「ウルトラ soul! へいっ!」 ――バチャ!! 「あっ…」 「…」 ウルトラソウルのヘイに合わせて勢いよく水を撒いたら、たまたま近づいて来ていたらしい沖田に水をぶっかけてしまった。 …やっべ。 「……わざとか…?」 ギロリと睨む沖田にあたしは身震いする。 そんなまさか…! 「わざとなわけないでしょ! ほら、ウルトラソウルってなんかついテンション上がっちゃうじゃん?」 「…何意味わかんねぇこと抜かしてんだよ…」 やばい! 沖田が爆発しそうだ!! 「ごめんごめん! 風邪引いちゃうから早く着替えた方がいいよ!」 「あぁ…そうする。……じゃねぇよ!!」 「ええ!?」 沖田はあたしに小袋を差し出した。 …なんだ? 「明日ここに客人が来る。だから客人用の茶菓子を買ってこい」 「えー」 「文句不平ばっか言ってっと内臓抉るぞ」 「…すぐ買って参ります!!」 …こうゆうわけで あたしはお使いを頼まれたの。 でもこれが思わぬ事態を招くことになってしまった…。
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