第7章 さよなら…?

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―… 「ん~♪」 あたしは男の人と一緒に商店街を歩き、そして今お団子屋さんで団子をおごってもらった。 …そう。 これはまさにデート!! 緊張したけど、すごく優しいし一緒にいると楽しかった。 あたしは団子を飲み込むと 隣に座る男の人を見上げた。 「…名前、聞いてもいいですか?」 「だめ」 え、即答!? 「どうしてですか? あたしあなたをなんて呼べばいいのか分かりません…」 「今は秘密」 男の人はそう言ってあたしに顔を近づけた。 あたしは恥ずかしくて顔を背ける。 …カッコよすぎ…!! 声を聞くだけでも溶けそう……。 「じゃあ…仕事は何してるんですか?」 「それも秘密」 「また…。」 秘密ばっかり…。 名前くらい教えてくれたっていいのに。 あたしたちはお団子を食べ終わると人気の少ない河原にやってきた。 河はゆらゆら滑らかに光を反射して それに合わせるように周りの草も風に気持ち良さそうになびかれている。 コンクリートなんてない、自然な河。 「入ってきてもいいですか?♪」 「え?」
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