第7章 さよなら…?

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「…里紅」 あたしと沖田のやり取りを黙って聞いていた近藤さんと土方さん。 二人があたしを心配している雰囲気は感じることができた。 「総司が言ったことは…」 「ごめんなさい」 あたしは土方さんの言葉を遮りそれだけ言って部屋を飛び出した。 真っ暗な自分の部屋に飛び込んで部屋の隅に座りこんだ。 …信じてほしかった。 …高杉さんの味方をしたつもりはなかったの。 あたしは新撰組の味方だよ…。 …でもあたしはやっぱり余所者なんだよね。 あたしだけだったのかな? 打ち解けられたって思ってたの…。 特に沖田とはよく一緒にいたから余計 …信じてほしかった…。 あたしの瞳から熱い涙が溢れ落ちて畳を濡らす。 「…っ…ひっく…」 暗闇にただあたしの鼻をすする音が響く。 あたしはいつからこんなに泣き虫になったのよ…。
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