第8章 Bitter kiss and a sweet hug...

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後悔はしたくねぇんだ。 俺はまだ…アイツに本音を伝えてねぇ。 この時の俺はかなり必死だった。 「…頭を上げなさい総司。それを俺が止めると思ったかい?」 優しい近藤さんの言葉に俺はゆっくりと頭を上げて口を開いた。 「…一度は反対をした身なので…今更…」 「まぁ確かにね。あれから7日だし、もう取り返しのつかないことになってるかもしれない」 「!」 近藤さんの言葉は俺の心を貫いた。 もう…手遅れかもしれない。 アイツはもう…敵になってしまったのかもしれない。 「でも俺は信じてる。里紅はきっと大丈夫だって…。根拠なんてないのにね」 「…近藤さん…」 「何のんびりしているんだい? 早く里紅を探して連れ戻してきてくれ」 「はい!」 俺はすぐに屯所を飛び出した。
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