第9章 恋の蕾は開花時期

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「ドーはドーナツーのードー♪ レーはレモンのレー♪」 現在朝の掃除中。 表の落ち葉や砂をホウキで掃いてます。 ちなみにあたし 歌は結構うまいほうだと思ってます! 「ミーはみーんなーのミー♪」 「なぁにその変な呪文みたいなお経」 「うわっ永倉さん!」 後ろを振り向くと可愛らしく首を傾げた永倉さんがあたしを見つめていた。 てかさ…! 「お経じゃありません! 歌です!!」 「歌ぁ? へったくそだな」 「はあ!?」 どこが!? めちゃくちゃ上手いわ!! これだから昔の人は…。 なんでもかんでも演歌みたいに鼓舞し効かせりゃいいってもんじゃないんだよ!! 「それって未来の歌なの?」 「えぇまぁ」 「他にも何か歌ってよ♪」 「え…」 そんなにあたしの歌声聞きたいの? ふぅーん。まぁいいけど…! そうだなぁ…。 「ABCDEFG~HIJKLMN♪ OPQRSTU~VW~XYZ♪」 「それってどんな意味なの?」 「意味…? 意味なんてないけど」 だってABCの歌だもん! 「あれ、お前ら何してんの?」
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