第9章 恋の蕾は開花時期

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―… 昼下がり…。 あたしは昼から非番のためすることもなく ただ部屋の真ん中でダラダラしていた。 そして気づいたことが1つ。 着物ってさ、帯が後ろで結ばれてるからさ 寝返りうてない。 ゴロゴロができないぃぃぃ!!! この実物干物女と呼ばれたあたしがゴロゴロもできないとは…。 高木里紅 一生の不覚。 「……はしたない」 「ん?」 部屋の出入口のところから沖田があたしを見ていた。 「……沖田のえっち」 「な…!?」 沖田の頬が少しだけ赤くなった。 お、えっちの意味覚えてたか! 「ふざけたこと言ってねぇで起きろ!! …出掛けるぞ」 「出掛ける? あたし今日非番なんだけど…」 「俺もだ」 「え?」 …仕事じゃないの?
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