第9章 恋の蕾は開花時期

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「あたし高木里紅です! 新撰組の新人です!」 「おぉそうかい。俺は柳澤だ。よろしくな」 「はい!」 あたしが自己紹介を終えると沖田は自分の刀を柳澤さんに差し出した。 「見てくれ」 「ほいほい」 柳澤さんは鞘から刀を抜いてじっくりと刃を見つめる。 「…刀身がボロボロじゃの…。こりゃもう一度叩くしかねぇなぁ」 「どれくらいかかる?」 「小一時間で済ませたるわ」 「じゃあ待つ」 そう言うと沖田は慣れたように椅子に座った。 …1時間待つの!? 「嬢ちゃんもその辺掛けな。茶だったら勝手に飲んで構わねぇからよ」 「あ…ありがとうございます」 ひとまず沖田の近くに座るあたし。 「……あたし一緒に来る必要あったの?」 ここに来てからずっと思っていたことを聞いてみた。 だってあたし刀持ってないし。 木刀だし!! 「……特には…」 「ないんかい!!」 はぁ…もうなんなの!! せっかくの非番なのに~。 「帰りお茶屋で団子奢ってよ」 「なんでだよ」 「ついてきてあげたからに決まってるでしょ!!」 「強欲女」
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