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少しだけ微笑んだ沖田にあたしの視線は釘付けになる。
…最近沖田はよく笑う。
普通の人から見たら分からないくらい少ーしだけだけど…。
あたしには分かる。
沖田に優しくされると何だか胸がくすぐったくなって あたしは自然と沖田から視線をそらした。
あぁ…もう…あたしらしくない…。
「…里紅」
「な…何…?」
沖田に名前を呼ばれて、あたしは心を詠まれないように平然を装う。
何かまた真面目な…胸がくすぐったくなる事を言われると思って身構えたが…。
「茶いれてくれ」
「…ぁ…うん」
現れたのはいつもと変わらぬ沖田の無表情だった。
な、なんだよ…もう!
てかつい返事しちゃったけど あたしお茶とか作るの小学校の家庭科以来なんですけど。
え、できるのあたし?
いやいやできるだろ!
だって茶葉入れてお湯入れて待つだけじゃん!
うんきっと大丈夫さ!!
あたしは慣れない手つきでお茶をつくり始めた。
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