第1章 …落ちた

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「それが本当ならそうしてあげたいけど、なにぶん未来に行く方法なんて俺たちは知らないからね」 そう言って近藤さんは爽やかに微笑んだ。 あたしやっぱり疑われてる…。 「総司、あとのことはお前に任せるから」 「え!?」 「何とかしてその子、未来に返してあげてね」 「頑張れよ~♪」 「ちょ…!!」 近藤さんと土方さんはあたしたちを置いて部屋から出ていってしまった。 明らか焦っている沖田さん。 あたしこんなやつに任されるの嫌なんだけど。 超無愛想だし!!! 「な…なんで俺が…!」 「…こっちだって願い下げよ」 「あ?」 バチバチと火花を散らすあたしと沖田さん。 「あの…さすがにその格好だと目立つので女物の着物を持ってきます」 遠慮がちに呟いたのは後ろでずっと経緯を見ていた山崎さん。 うわ、超イイ人そう! 「ありがとうございます」 「いえ!」 あたしが笑顔を向けると山崎さんも人懐っこく笑った。 うん! 一番仲良くなれそう!!
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