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「俺が今のお前なら大丈夫だと判断したんだ。何も考えずに受けとれ」
「何も考えずになんて無理!」
「お前欲しがってたじゃねぇか」
「いやそうだけど…!」
いざ本物目の前にすると…。
ほんとにあたし持っちゃっていいの?
「…前にも言っただろ。お前の努力はちゃんと知ってる。だから自信持て」
「…沖田…」
その言葉に背中を押され あたしは刀を受け取った。
ズッシリした重みが体に響く。
…なんか緊張する…。
でもようやく、あたしみんなと同じように戦える。
そう思ったらすごく嬉しかった。
「沖田!」
「ん?」
「ありがとう!」
「……礼なら親父に言え」
「ありがとう柳澤さん! 大事にします!」
あたしはぎゅっと刀を抱きしめるように握った。
「また何かあったらいつでも来なさい」
柳澤さんはそう言って微笑み あたしたちを見送ってくれた。
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