第9章 恋の蕾は開花時期

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†土方side† 気づいた時には好きになっていて 今更気持ちを変えることはできなかった。 でもまさか…あの総司がな…。 冷徹であった総司だから油断した。 アイツには…恋だの愛だの一生理解できねぇもんだと思ってた。 …里紅に出会って 凍りついていた何かが溶けたのかね…。 里紅に思いを伝えた時… 里紅の表情から可能性は感じられなかった。 顔こそ赤くなってはいたが、なんとなく心が見えた。 あ…だめだって…確信した。 俺もろくに遊んでないからね。 女の気持ちには敏感なの。 今回は総司の初恋ってのもあるし、潔く身を引きますよ。 「あぁあっ!! いたァァ!!」 「おぉ山崎か! 探したぞ~」 「探してたのは俺ですよ!! 今日という今日は絶対許しません! 仕事が終わるまで徹夜してもらいます!!」 「うげ…山崎の鬼!」 …失恋を癒すのも女…。 今夜こっそり抜け出して 街にくり出すかな。 「抜け出そうなんて思わないでください。妙な真似したら斬ります」 「え、嘘でしょ? 俺曲がりなりにも副長という立場だよ?」 「それは抜け出そうという気があるってことですか。…あなたって人は…」 沸々と怒りを露にさせる山崎。 ちょ、お前いつからそんな厳しくなったの? 土方さんお前は優しい子だと思ってたよ?
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